ハースストーンと将棋と
新環境「突撃!探検同盟」が始まって数日が立ちますが、いかがお過ごしでしょうか?
自分でプレイすることももちろんですが、活性化するTwitterを見るのも楽しいので、いろいろな意見を眺めています。今はハイランダーハンターを楽しもうと思っていますが、どんなデッキが活躍するのか興味は尽きません。
今回のブログですが、ある強豪プレイヤーのインタビューを紹介したいと思います。8月16日から18日にソウルで行われるマスターズツアーに参加されるサバンナ選手(@savatakako)。
自分は将棋が好きで指す感覚が似ていたことでハースストーンにハマったのですが、サバンナ選手も将棋出身、しかも将棋教室の先生をするほどの腕前の持ち主というところが気になったので声をかけさせてもらいました。
将棋とハースストーンの共通点など聞いてみたので、まとめていきたいと思います。
ーーハースストーンを始めたきっかけを教えてください。
3年前にプレイ動画を見てやってみたいと思いました。それまでカードゲームをしたことがなかったので新鮮な感覚でしたね。最初に作ったデッキはzooだったのですが、基本的な動きががまったくわからなかったので、「ここはヒーローの体力を削るべきなのか、それともボードを取りに行くべきなのか」といった判断さえなかなかできませんでした。
ーー将棋とハースストーンで似ていると感じた部分はありましたか?
毎日プレイしないと上達しないというのはもちろんですが、一番は将棋の序盤戦とハースストーンのデッキ構築の部分かと思います。
将棋は対局が始まったら、まず陣形を整えるために駒を動かします。そして出来上がったところで改めて「勝負!」となるのですが、その時間はハースストーンのデッキ構築に置き換えられるのかなと。
どのヒーローを使ってどんなカードをデッキに入れていくのか、どの戦法を駆使するのか。「準備が大事」という点は共通していると思います。
ーーハースストーンはデッキ選択の時点で明暗が分かれることも多いですもんね。そうなると将棋の戦法にも相性差があったりするのでしょうか?
かなりあります。そのため日進月歩で研究が進められているのですが、それもハースストーンに当てはまりますよね。トッププレーヤーが作った強いデッキが広まってメタが生まれていくという流れはそっくりです。
将棋界で例えると、羽生善治さんが最近になって「振り飛車」という戦法を使うようになったのですが、「対策されていない」というのが大きな理由だと思います。すぐに丸裸にされてしまうかもしれませんが、将棋界のメタもこのように動いていくわけです。
ーー環境になかった戦法が急に飛び出してくるところなど、ハースストーンのTireリストを眺めているような気持ちになりますね。将棋の見方が変わりそうです。
戦法の流行り廃りは結構あるんです。ひと昔前の将棋界はプロが指した棋譜を手に入れるのがすごく大変だったんですよ。それがネットの普及でアマチュアでも手軽に見ることができるようになったことで、プロとアマの差が大分縮まった気がします。
その点でハースストーンはahirunさん(@ahirunHS)のように環境のデッキをまとめて紹介してくれる方がいるので、将棋界を経験してきた私にとっては天国です。
誰でもすぐに強いデッキが手に入れられる環境を危惧する声もありますが、デッキとプレイヤー自身の相性の良し悪しもあるので、必ずしも勝てるとは限りませんので。
ーーデッキに対する理解や慣れも必要ですもんね。
私がマスターズツアーのソウル行きを決めたときに使っていたのは、NAGONさん(@nagon1609)が作った「爆弾ウォリアー」でした。
ひとくちに爆弾ウォリアーといってもいろいろな構成があるのですが、NAGONさんの構成が一番手に馴染んだんですね。以前にイセラ入りのコントロールプリーストが使いやすかったので、それ以来気になっていまして今回も使わせていただきました。
ーー強いデッキという以上に、自分に合ったデッキを見つけることが勝利への近道。ソウルへの予選はそれを証明する戦いになったわけですね。では最後に、来るマスターズツアーソウルに向けての意気込みをお願いいたします。
環境が新しくなったので、考えうる最高のデッキを完成させて、悔いのない試合ができるように準備をしたいと思っています。
そして相手が誰であっても緊張しないこと。強い相手ばかりというのはわかっているので、常に勝つ気持ち、強い気持ちを持って戦ってきます。
ーー力強いお言葉ありがとうございました。将棋好きハースストーンプレーヤーとしても心から応援していますので、頑張ってきてください! 今回はありがとうございました。