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ステージ上で火花を散らした若人たち

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3月23・24日に渡って、幕張メッセを舞台に第1回全国高校eスポーツ選手権が開催された。

毎日新聞社が主催する高校生を対象にしたeスポーツの大会で、『ロケットリーグ』『リーグ・オブ・レジェンド』の日本一を決めようというものである。

今回は23日の『ロケットリーグ』決勝大会の模様をレポートする。

 

同世代の選手による熱き戦い

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高校スポーツの大舞台である春の選抜高校野球と、開幕日を同じくして行われた第1回全国高校eスポーツ選手権。eスポーツの大会は数あれど、高校生だけが主役を張る大舞台はなかなかない。 

そのため会場には、一般の観客だけでなく彼らの活躍をひと目見ようとする家族や友人たちの熱気も感じられた。

そんな周囲の期待を背負って戦うのは、12月23・24日のオフライン予選をくぐり抜けて幕張メッセの切符をつかんだ4チーム。

 

横浜清風高校・Charlotte(神奈川)

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阿南工業高等専門学校・Kamase dogs(徳島県

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佐賀県立鹿島高校・OLPiXと愉快な仲間たち(佐賀県

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大分県鶴崎工業高校・雷切大分県

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選手紹介で思い思いのポーズを決めるたびに、観客席から巻き起こる大歓声。彼らがどんな試合を繰り広げるのか。かくして幕は落とされた。

 

接戦に大差にしびれる展開

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Bo3で行われる準決勝。第1試合の組み合わせは、横浜清風高校・Charlotte(神奈川)VS佐賀県立鹿島高校・OLPiXと愉快な仲間たち(佐賀県)。

オーストラリアのプロチームに所属するMilla選手率いるCharlotteに対し、OLPiXと愉快な仲間たちがどう立ち向かうかというのが戦前の予想。ゲーム1はその期待に応えてMilla選手が2ゴールを奪い、2対1で先手を取った。

しかしRon-nex選手の活躍によって、OLPiXと愉快な仲間たちが1対0でゲーム2をものにすると、その勢いでゲーム3も4対1で勝ちきって決勝進出を決定。

Ron-nex選手が試合後に「最初は緊張でプレイが雑になっていましたが、2試合目から落ち着くことができました」と口にしたが、配信台でのプレッシャーを跳ね除けての見事な逆転劇だった。

 

続く準決勝第2試合、阿南工業高等専門学校・Kamase dogs(徳島県)VS大分県鶴崎工業高校・雷切大分県)は、まさかまさかの展開に。

ゲーム1で雷切のmcRENTO1111選手とAroDra選手が立て続けにゴールを決めると、その後もAroDra選手が2点、GORIRA選手が1点と続いて、5対0の大差で試合を決めた。

このまま押し切りたい雷切だったが、守備を立て直したKamase dogsの前に約4分間の均衡状態が続く。しかしここでもキャプテンのAroDra選手が仕事をし、1対0で勝利。決勝を前にどんな試合展開でも戦えることを示した雷切だった。

 

愉快な仲間たちがフィールドで躍動

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OLPiXと愉快な仲間たちVS雷切による決勝戦。爆発力があるチーム同士の対決だけに、どんな結果が待ち受けているのかと期待感が高まる。

そしてキックオフ。いずれも準決勝からメンバーを変えてきたが、策が的中したのはOLPiXと愉快な仲間たち。準決勝でベンチを温めていたHiziryが、うっぷんを晴らすかのように開始1分で先制点を決める。すると一気に流れを引き込み、その後も加点を続けて6対2でゲーム1を奪取。

誰からでも点が取れるOLPiXと愉快な仲間たちは、ゲーム2もそれぞれが1点ずつゴールを割って雷切を翻弄し3対0で勝利。Bo3で行われる決勝戦だが、優勝に早くも王手をかけた。

後がなくなった雷切は、先制点を取られながらも食らい付く。しかしOLPiXとRon-nexという強力ツートップを止めることができずジ・エンド。第1回全国高校eスポーツ選手権・ロケットリーグ部門の初代王者は、OLPiXと愉快な仲間たちに決まった。

 

高校生らしさにあふれた出場チーム

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表彰式ではトロフィーをはじめ、記念のメダルや韓国eスポーツ体験旅行などの賞を受け取って笑顔が耐えなかったOLPiXと愉快な仲間たちの面々。

優勝チームインタビューでは、「優勝できてうれしい」というコメントのほか、「応援してくれた先生によろこびを伝えたい」といった高校生らしさ満点のセリフも飛び出すなど、どこか暖かな雰囲気も漂っていた。

破れた雷切だったが、試合前に円陣を組んだり、試合中も得点を喜び合ったりとチームワークのよさがとても光っていた。キャプテンのAroDra選手はTwitterで引退宣言をしていたが、2年生だけのチームなので来年も期待したくなる。

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また全員3年生ということで最初で最後の高校生大会となったCharlotteや、こんぼう・ひのきのぼう・どうのつるぎと名前にインパクトがあったKamase dogsなど個性派の奮闘も光ったからこそ、大会が盛り上がったというもの。

大会のロゴ入りTシャツをユニフォームにして、大舞台を戦い抜いた高校生たち。このなかからはもちろんのこと、第2回、第3回と続くなかで、未来のeスポーツ界を背負って立つ選手が現れることにも楽しみにしたい。